
読んだ後に優しい気持ちになれる小説です。
・「保健室のアン・ウニョン先生」は、どんな話?
・読んだ感想は?
こんな質問にお答えします。
今回ご紹介するのは、チョン・セラン作家が描く「保健室のアン・ウニョン先生」。
9月25日からネットフリックスで、全世界一挙配信が決定している話題の小説!
主演は、チョン・ユミとナム・ジュヒョクが務めます。
ドラマの先取りとして、ひとまず先に本を読んだので、感想を紹介します。
▼ドラマ「保健教師アン・ウニョン」の感想は、こちらからご覧ください。
「保健室のアン・ウニョン先生」のあらすじ
引用:Youtube
私立M高校に赴任してきた養護教諭のアン・ウニョン。
彼女には、隠されたもう一つの顔が!
それは、幼い頃から見えないものが見え、おもちゃの銃とおもちゃのレインボーカラーの剣を武器に、学校に巣食う悪いものと戦っています。
ウニョンのエネルギー源は、同僚の冴えない漢文教師ホン・インピョ。
ホン・インピョは、無自覚に強い気で守られています。
そんな2人が力を合わせ、さまざまな謎や邪悪なものたちに立ち向かうお話です。
「保健室のアン・ウニョン先生」の書評
私が実際読んでみて感じたことを3つ紹介します!
ぶっとんだストーリー
ゼリーのようなぐにゃぐにゃの塊と戦うという、これまで読んだことがないような世界観に一気に引き込まれてしまいました。
ケガや病気の対応をする養護教諭が学校を守るために戦うという設定自体が、とっても目新しい!
そして、武器はおもちゃの銃と剣という脱力感。
アン・ウニョンは、男子生徒のエッチな想像の塊をぶった切ったり、生徒の脇毛を韓国の伝統飾り結びにしたりと、はちゃめちゃなんです。
作者があとがきで「私はこの物語をただ快感のために書きました」と言っていますが、それがひしひしと伝わってくるストーリーです。
無償の愛にハッとさせられた
アン・ウニョンは、悪態をつきながらも何の見返りもなく 、悪いものを次々に倒していきます。
退魔師として働けば、お金儲けができるはずなのに、彼女はそうしません。
ただ純粋に子供たちを守りたいと思っているんです。
そんな彼女の思いに、とっても暖かい気持ちになりました。
彼女のような先生が学校にいれば、いろんな悩みを抱える子供たちの救いになるんじゃないでしょうか。
それと同時に、年を重ねるにつれ損得で動くようになっていた自分に、ハッとしました。
韓国の教育事情が分かる
本書で一番興味深かったのが、韓国のリアルな高校生活。
大学進学率が非常に高い韓国では、大学が人生を決めると言われています。
そのために、夜間の自習学習や補習期間が設けられていたり、幼稚園から英語を習う生徒や、時には成績を上げるため書類を偽造する生徒などが登場します。
一度きりのチャンスを逃すまいと、日本の高校生以上に奮闘する姿が新鮮でした!
また、歴史教科書の選定に力を入れているのも韓国ならではのお話。
これまでにも聞いたことはありましたが、韓国の学校教育がいかに厳しいものかということが分かりました。
「保健教師のアン・ウニョン先生」は、Netflixオリジナルドラマ配信中!
今回は、韓国の小説「保健教師のアン・ウニョン先生」についてご紹介しました。
作者のチョン・セランが「快感のために書いた」と言っているとおりぶっとんだストーリー。
それでいて、筋が通っていて、軽さと深さが絶妙です。
やさしい気持ちになりたい時、クスリと笑いたい時におすすめの本です。
▼ドラマの感想も合わせてご覧ください。