
やさしい文章、シュールな挿絵にきれいな色使い。
本を読むのが苦手な私でもスルリと読めたエッセイです。
・「あやうく一生懸命生きる」のあらすじが知りたい
・東方神起のユノが読んだって本当?
・本の感想を教えて!
こんな質問にお答えします!
仕事や人間関係に毎日疲れることばかり。
"正しい生き方"を求めて、かえってストレスを溜めていませんか?
そんなあなたにオススメしたいのが、ハ・ワン著「あやうく一生懸命生きるところだった」。
この本は、韓国で25万部を売り上げたベストセラーなんですよ。
これを読めば、硬くなった心をほぐしてくれること間違いなし!
「あやうく一生懸命生きるところだった(하마터면 열심히 살 뻔했다)」の内容
40歳を迎えて、一生懸命生きないことに決めた!
美大を目指して3浪したり、韓国の競争社会で働いたりと、必死に生きてきた著者ハ・ワン氏。
「おかしいな、毎日頑張ってるのにどうして報われないんだろう」と40歳を節目に、思いつきで仕事を辞めてしまいます。
本書は、昼間から何もしないような自由を手に入れた彼の人生観がつまったヒーリングエッセイ。
情熱と努力だけで奔走する20代30代はもちろん、年齢を重ねれば"当然"持っているものに対して「あれもない、これもない」と後悔している中年にも響く本。
幸せとは何か、これからの自分の生き方のヒントになりますよ♩

主人公は40歳ですが、アラサーの私も1文1文に共感しました!
東方神起ユノの愛読書として有名!
出典:dipatchを元に作成
東方神起のユノといえば、何事も一生懸命な姿勢で取り組むこと で有名。
ファンの間では、"情熱マンスール*"と呼ばれているほど。
石油王マンスールのお金ぐらい情熱を持っているということでつけられた愛称。
そんなユノが、2018年8月にキンポ空港から出国する際、一冊の本を携えて登場したんです。
それが、ハ・ワン著「あやうく一生懸命生きるところだった」。
ネット上には、「世の中にこんなに納得いかない本があっていいのか」「もっと一生懸命生きてどうするの?」などとの声が上がっていました。

この本を読んだから分かりますが、全てに全力をかけるユノとは正反対。ユノが読んだきっかけも気になりますね!
「あやうく一生懸命生きるところだった」の4つの感想
本書には、脱力系の男性のイラストが描かれています。
文章よりも絵の方が楽しみだったり。見るだけで肩の力が抜けました。
それでは、「あやうく一生懸命生きるところだった」を読んで、特に刺さった4つのメッセージについて取り上げますね。
天職なんて探しても見つからない
無職でやりたい仕事を探しているうちに、3年たっていたというハ・ワン氏
ほかの仕事がしたい。もっと楽しくて、意味があって、胸がときめくような仕事。
引用:「あやうく一生懸命生きるところだった」ハ・ワン(著)/岡崎 暢子(訳)
こんな仕事を追い求めていそう。
でも、3年かけて出た答えは、まったく合わないものじゃないかぎり、できることならやろう だった。
「3年かけてこれだけ?」とバカにする思うかもしれないけど、私には笑えませんでした。
というのも、私も「本当に自分がやりたいことは何か?」を求めて、長い間、休学してたんですよね。
もちろんそれだけ考えてたわけじゃなくて、バイトや受験などもしてたけど。
結局、何がやりたいのか分からないまま、復学しました。
だが、いくつか発見があった。
「本当にやりたい仕事」とは「恋愛」に似ているということだ。
「今から真の愛を探すぞ」と探しに出ても真の愛は見つからないように、本当にやりたい仕事を探しても見つかるものでもない。
本当にやりたい仕事は”探す”のではなく”訪れる”ものなのだ。
引用:「あやうく一生懸命生きるところだった」ハ・ワン(著)/岡崎 暢子(訳)
恋愛の例えが分かりやすいですよね。確かに、恋愛は「探すぞ」って言って見つかるものじゃない。
おかげで、私が”ブランク期間”にやりたいことを見つけられなかった理由が分かりました。
そしてハ・ワン氏は、ほかの仕事をしているうちに何となく運気が回ってきて、やりたい仕事ができるようになったと言います。
私のやりたい仕事はまだ見つかりませんが、ブログを始めてから書くことが好きだなと思い始めています。
もうすぐ、私にも訪れは来るのでしょうか?(笑)
「孤独の失敗家」になろう
「孤独のグルメ」の五郎は、自分の感覚でお店選びをする。そこに魅力を感じつつも、自分がいざ選択する時は、レビューを調べまくるよねという話。
それでも僕らは検索する。失敗したくないから。
自分にピッタリのものを探し、無鉄砲に挑戦するよりも、失敗しないと検証された”中間以上”を選ぶ。
引用:「あやうく一生懸命生きるところだった」ハ・ワン(著)/岡崎 暢子(訳)
これ、すごく分かります!
スマホとともに育ってきた世代なので、何かことあるごとに検索。
ごはん屋なんて未知の世界。
お店に入らないと様子が分からないし、入ってからやっぱ出ようともなかなかできないので、必死になって調べます。連れがいる時はなおさら。
でも、事前に無難なお店を調べているから、味がおいしくても大きな感動がないんですよね。
逆に、「レビューに書いてあるほどお店の人は親切じゃなかった」、「値上がりしてた」、「サービスにあったアイスクリームはなかった」と、とにかく減点方式で採点してしまいます。
失敗してもいい。失敗したことは後悔すればいいだけだ。
(…中略)
失敗を恐れずに”失敗の孤独家になろう”。
引用:「あやうく一生懸命生きるところだった」ハ・ワン(著)/岡崎 暢子(訳)
確かに失敗は悪いことじゃないですよね。それだけ経験値がUPしますもんね。
海外旅行が好きな私は、毎回、何かやらかして帰ってきます。
例えば、空港の人にお金騙し取られたりとか、保険証なくしたりとか。
でも、そういう経験って自分を大きくしてくるんですよね。上の例だと、空港の人だから信じちゃいけないとか、必要じゃないものは持っていかないとかって。
「失敗の孤独家」って響きがいいですよね。私も目指したい!

物事がうまくいったことってあんまり覚えてないけど、失敗したことって記憶に残りますよね。
そして、あとから考えるといい経験だったりする。
何もしない時間にも意味がある
以前なら忙しく過ごしていた時間。今は何もしないまま過ごしているが、それも無駄な時間ではないという話。
時間は、何かをしてこそ意味があるわけではない。
時には、何もしない時間にこそ大きな意味がある 。
引用:「あやうく一生懸命生きるところだった」ハ・ワン(著)/岡崎 暢子(訳)
これを読んだ時、とっても安心したんです。
実は今失業中で、ハ・ワン氏のように時間がたくさんあるんですよね。
会社員でいる時は、あれほど自由な時間がほしくて社内でも家帰ったら何するか考えていたくらい。
でも、いざ自由を手に入れると、何をしたらいいのか分からなくって。
結局、ぼうっと過ごしてしまい、「なんて無駄な1日だったんだ」と焦燥感と自己嫌悪に陥ってしまってました。
だからこそ、ハ・ワン氏に「こんな時間も必要だよ」って言ってもらえてるようで、ホッとしました。
僕は、いつのまにか充電切れを起こしていたようだ。
今は、絶え間なく稼働して使い果たしたエネルギーを何もしないことでチャージしているのかもしれない。
引用:「あやうく一生懸命生きるところだった」ハ・ワン(著)/岡崎 暢子(訳)
私も一生懸命働いて疲れたのかも。
「今はチャージ期間」と理由ができたことで、気持ちが楽になりました。存分に何もしない時間を味わおうと思います。
死ぬまでずっと休むというわけじゃないし、こんな期間があってもいいよね。
1つ終えからじゃないと、次が見えてこないタイプ
その時は耐えられないと思ったけど、あとから考えるとそうでもなかったと思うこと、ありませんか?
私がまさにそのタイプ。会社から逃げ出したくなって、辞職したんです。。
でも、最近思い返していると、「そんなに悪い環境でもなかったかも、どうして辞めたんだっけ?」と思うことがあります。もっと頑張れたんじゃない?って。
そして、ハ・ワン氏も同じタイプの人間。こんなことを語っています。
僕のような人間は、一つ終わらせて、やっと次が見えてくる、そういうタイプなのだ。
たぶん今、タイムマシンで会社を辞める前に戻ったとしても、会社に行くのがつらいとかなんとか不満だけたれて、対策を講じたりなんかしないだろう。
僕の宿命みたいなものだ。
引用:「あやうく一生懸命生きるところだった」ハ・ワン(著)/岡崎 暢子(訳)
「うんうん」とうなづきながら、読みました。
確かに、もう一度会社に戻っても、きっと理由をつけて辞めてたと思う。うん、間違いない。
それに、どっちみち過去には戻れないのだし、素直に自分の宿命を受け入れよう。
まあ、皆さんいつかは仕事辞めますもんね。

ハ・ワン氏が私の分身かと思うほど、境遇が似ててびっくり!
「あやうく一生懸命生きるところだった」まとめ
今回は、「あやうく一生懸命生きるところだった」という韓国のベストセラー本について紹介しました。
私は、ハ・ワン氏と共通点がたくさんあり、共感の嵐!
そうじゃなくても、こんな方には是非オススメしたいです。
・肩の力を抜きたいな
・自分の生き方が正しいか分からないな
・人間関係が難しいな
日本のエッセイだと、phaさんの本が好きな人は、絶対ハマると思います。
シュールな挿絵と中学生でも読めるようなやさしい文章なので、是非お手にとって見てください。
BTSチョングクの愛読書、「私は私のままで生きることにした」の感想も紹介しています。